てわけでコラムです
こないだサーキットDoさんで、安価に売ってる中古のTA05を見かけたんですよ。
TA04レストア記事のHIT数がかなり多かったんでこれも買ってみるかな、でもこないだやったばかりだしレストアって結構お金かかるからな、TA05はいろいろバージョンあってめんどくさいし、と考えてたんですが、このTA05、TRFダンパー装備品でした。
こないだ作ったTB-05は、TB-04についてた「ショートタイプTRFダンパー」を流用してて、これの扱いがちょっとめんどくさいんで、じゃあTRFダンパーを買った、てことでこのTA05ごと買ってしまうか、ということで購入してしまいました。
で、このTA05レストア記事はそのうち書くつもりですが、その前にこのTRFダンパーの整備をします。
「こんな風にやってます」という記事になりますので参考にどうぞ。
・TA04とTRFダンパーとわたし
TRFダンパーは「最初に入れておくがよい」ということで、初ラジコンであるTA04S購入直後に師匠から1000円で譲ってもらいました。いまだに持ってて家に展示してるTA04に装着しています。
師匠がタミグラ抽選会で新品TRFダンパー当たって、古いのが余ったから、って事情もあったらしいです。
これ入れてみたら走りが一変しました。
定期的に整備しなきゃだめよ、ってことを言われてたんですが、もらってからほぼ毎週末ユザワヤ吉祥寺店に走りに行ってて、半年後くらいに開けてみたらオイルが減っており色も真っ黒。
あ、ほんとにちゃんと整備しなきゃいけないんだなあ、と痛感しました。
この手の整備は結構好きなので、定期的に、もしくは大きなレース前には整備しております。
整備好きなんでヤフオクでわざわざ中古を買って整備して使ったこともあったほどです。
あった、って過去形で書いてますが、まだたまにやってるんですけどね。
・購入したTRFダンパーの状態は?
こんな感じ。
一見綺麗ですがよく見るとそこそこひどいです。
樹脂部品は要全交換、って感じ。
フロント側は金メッキのシャフト使ってますが、こすれてはがれてきてます。
打痕もあるし。
なんだか長さも違うような…
ダウンリテーナーがついていますがメッキが剥がれて結構なくたびれ具合です。
影響は無いのでこれはこのまま使います。
フロント側ダンパーを開けてみると結構な汚れが。
これはオイルの汚れっぽいのでオイル交換でまあ大丈夫かな。
フロント側をばらしてみるとこんな感じ。
右側だけロッドにOリングが入っていました。
長さ違うのはこのためか。
入れ忘れか抜き忘れかな?
で、リア。
開けてみるとこんな感じ。
ここまで汚れているということはおそらくシリンダーもいってます。
シリンダーの交換も必要です。
手持ちにないのでとりあえずこのまま使いますが、次回メンテ時には交換します。忘れるな俺。
・レッツ再整備
まず全バラして樹脂部品を含め交換予定品は廃棄、次にクリーナースプレーでシリンダー内部のオイルをきれいにします。
ホームセンターなんかで売ってる安いクリーナースプレーで十分です。
細かい部分の汚れも綿棒やら爪楊枝で取ります。
青いキャップもクリーナースプレーでオイルを飛ばし、溝に入っているタイヤカスなんかも爪楊枝で取ります。
中古品購入時は基本的にシャフトやOリング、ロッドガイドやV部品は全交換します。
てわけでシャフトとピストンは交換しました。
いつも3穴使っているので今回も3穴使いますが特に理由はありません。
選択肢が増えすぎるとわかんなくなるんで毎回3穴、硬さはオイルの方で調整しています。
Oリングとロッドガイド、オイルシールも交換、V部品も新品投入です。
OP-575 TRFダンパー用ピストンロッド
OP-573 TRFダンパー用ピストン3穴
OP-334 V部品(2個必要です)
OP-574 ロッドガイド、Oリング
OP-576 オイルシール
OP-577 ウレタンブッシュ
アジャスタブルスプリングリテーナー(くるくる回して車高調整するやつ)の中に入っている黒いゴムのOリングは、ダンパーオイルを塗って動きがスムーズになるようにします。
対角線上に1滴づつ着けて、爪楊枝で塗り広げます。
ついでにシリンダーキャップ(上のキャップ)も交換しました。
TRFダンパーの上下キャップやアジャスタブルスプリングリテーナーは、カスタマーで購入が可能です。
ノーマルTRFダンパー用の部品番号はこんな感じ。
19444358 シリンダーキャップ(青)4個
19444359 ロッドガイドキャップ(青)4個
19444360 TRFダンパーアジャスタブルスプリングリテーナー(青)4個
19444361 12mm Oリング4個
ビックボア系やショート系の部品番号はわかりません。
シリンダーキャップがきれいだと印象が変わります。
メッキが剥がれているようなら交換推奨。
ロッドガイドキャップは下の方のキャップです。こっちは目につかないから別にいい。
秋葉のスーパーラジコンだとこの辺の部品はたいてい店頭に並んでます。
Yさんのおかげです。ありがたいわー。
ヤフオクなんかで売ってる「TRFダンパーカラーチェンジキット」的なやつは社外品ですのでタミグラタミチャレでは使用できません。
シリコンOリングにつけるグリスは、今回はTRFダンパーグリスを使っています。
シャフトを差し込むときはいろいろ方法(ていうか流派)があるようです。
私の場合は、シリンダーにOリングとロッドガイドを入れて、下のキャップを緩く締めておきます。
その後、先端にちょっとだけダンパーオイルをつけたロッドを差し込んでから、下のキャップを締めこんでいくようにしています。
最終的に「シリコンOリングに傷がつかなければいい」のでみなさんもいろいろやってみてください。
ロッドエンドは締めこみすぎると動きがしぶくなるので、このくらいスペース開けておきます。
左右で長さが変わらないようにノギスで確認してください。
ここ重要。
オイルは400番を入れてます。
オイルも考えだすときりがないのですが、通常は400番、夏は硬く、冬は柔らかく、が基本的な考え方です。
ダンパーオイルエアリムーバーは持っていないので20分くらい放置して空気を抜いています。
このイーグルのダンパースタンドはほんと名品。
過不足無い機能でスペースも取らずものすごい安い。
一家に一個持っておくべき。ていうかピットバッグにも常備で2個買うべき。
組み立て後は長さだけでなく効きも確認します。
こんな感じで左右から押し込んで、同じように入っていき、同じように出ていくようにしてください。
戻りが違う場合は、
・戻りの遅い方にオイルを足す
・戻りの速い方のオイルを抜く
で対応できます。
ロッドガイドキャップの締めこみ具合でも変わります。
緩めたり締めたりしてみてください。
重要なのは、左右で動作が同じになること。前後は別にいい。
同じように動作させるのはなかなか難しいのですが、完璧に仕上げようなるときりがないのでまあそこそこでいいと思います。
本職のダンパー屋さんであるKYBでも、耐震ダンパーの調整が難しくて書類偽造してたくらいですから、素人である我々がきれいに合わせるってのはなかなか難しいと思います。
で、なんだかんだで完成です。
完成後、漏れたオイルをふき取るときは、クリーナースプレーを使いたくなりますが、シリコンOリングにクリーナースプレーのアルコールがかかると急に膨張するらしいです。
そうなると動きが悪くなりますので、クリーナースプレーを使うときは注意。
ここまでフルメンテやるのは中古品を購入した際くらいで、通常のメンテはオイル交換と OP-574のロッドガイド、Oリングの交換程度です。
そんでたまにロッド交換、ごくまれにシリンダーとピストン交換って感じです。
という感じでやっております。
これを書いてる今はコロナの関係で外に出るな、と言われています。
こんな時こそレッツダンパーメンテ!