タミヤLF2200バッテリーの充電電流と放電電圧に関するレポートその3

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前回、2Cと4Cで充電して「あんまり変わりありませんでした」って結果となりました。
ついでに、短時間に複数回使うとどうなんねん、てことを調べました。
今回は4C以上での充電と、禁断のリポモード充電での放電特性を調べていきたいと思います。今回結構有益。

なお、これを真似るとバッテリーが壊れますのでやらないでください。

4C以上での充電

13.2Aで充電して放電電圧を調べます。

充電電流設定はついては「10A充電から本気出してパンチが上がる」「15A行ける」「1セルあたり10C(LF2200の場合は22A)までオッケー」など、色々と説がありかなり迷ったのですが、6C充電ってことで13.2Aにしました。新品バッテリーにあんまり負荷かけたくないし。

・測定手順

①[充電器①]で4.4Aで満充電になるまで充電し、12Aで5.4Vになるまで放電(事前準備)
②[充電器②]で4.4A/7.36VカットOFFで満充電になるまで充電し12Aで放電、その際の電圧降下を測定する
③168時間(1週間)放置し休ませたあと、[充電器①]で4.4Aで充電し12Aで5.4Vになるまで放電(事前準備)
④[充電器②]で13.2A/7.36VカットOFFで満充電になるまで充電し12Aで放電、その際の電圧降下を測定する

ちなみに設定している放電電流はブラシレス15.5tモーターが使用する電流を想定しています。
カットOFF電圧を上げているのは前回試験時と条件を同じにするため。

尚LF2200の説明書では、8.8Aまでにしろ、という旨のことが書いてあります。
8.8A以上で充電するとバッテリーが壊れますので設定しないでください。

ちなみにLF2200で使用しているA123セルのスペックシートでは、「急速充電時は1セルあたり4Aを推奨」となっていました。
それだと2セルで8A充電までしかできないと思うんだけど…

・使用機材

充電器①:ハイテック マルチチャージャー X2 AC PLUS 250
充電器②:iCharger X6
放電器:G-FORCE GD200ディスチャージャー

バッテリーサンプルは新品(ていうか試験にしか使っていない)2本。

・結果!

・1本目

ちなみにこのグラフ、GD200の仕様なのかカクカクしたグラフになってしまいますが、実際の電圧降下としては下のグラフの黄色と青い線の感じになります。

補助線追加、13.2Aが黄色、4.4Aが青

常時13.2A充電の方が高くなっていて、2分の時点では0.15V程の差がついています。
15.5tモーターでKV値2500に合わせると375回転の差が。タミチャレレギュでTA07だと1分で11m以上差がつきます。
これは13.2A充電した方がいいなあ、ていうかこれでは勝負にならんわ。



・2本目
違う充電器使ったのに似たような線になるのが面白い
補助線追加

こちらも全編に渡って13.2A充電の方がいい感じ。
0.062Vという差ですが、15.5tモーターでKV値2500に合わせると155回転/分の差となります。

尚充電終了時のバッテリー温度は両方とも33度程度、バランスも崩れていませんでした。

家でやるとブレーカー落ちそうだったからDoさん行った。

・結論!

n数が2本なので断言はできませんが、13.2Aで充電するとパンチが出る、と言っていいと思います。

で、4.4Aと8.8Aでは差がなくて、13.2Aにしたら差が出た、しきい値はどれくらい?という疑問が出ると思いますが、それについては調べていません。
じゃあ17.6A(8C)充電ならもっとパンチ出るのか?とかも調べていません。
バッテリーに負荷かけるのがちょっと…

都市伝説的な伝聞なのですが、LF2200は10A超えると本気出すらしいので、その辺にしておけば負荷もそれほどかからずパンチも出る、らしいです。
それでも高電流はバッテリーに負担がかかります。
バランス崩れて戻らなくなる、という話しも聞きますので、通常使用は4.4A充電をおすすめします。

なお、LF2200の説明書では最大でも4C(8.8A)での充電となっています。
それ以上の電流値で充電するとバッテリーが壊れますのでやらないでください。

また、カットオフ電圧を7.2V以上にするとバッテリーが壊れます。
変更しないでください。

リポモードでの充電※危険ですので真似しないでください

2セルLifeバッテリーの充電終了電圧が7.2Vに対して、2セルLipoバッテリーの終了電圧は8.4Vになっていることがほとんどです。
というわけで、7.2Vで止まるべきLifeバッテリーを、Lipoモードで8.4Vになるまで充電します。

・測定手順

①[充電器①]のLifeモード4.4Aで満充電になるまで充電し、12Aで5.4Vになるまで放電(事前準備)
②[充電器①]のLifeモード4.4Aで満充電になるまで充電し12Aで放電、その際の電圧降下を測定する
③168時間(1週間)放置し休ませたあと、[充電器①]で4.4Aで充電し12Aで5.4Vになるまで放電(事前準備)
④[充電器②]のLipoモード(8.4VカットOFF)4.4Aで満充電になるまで充電し12Aで放電、その際の電圧降下を測定する

・使用機材

充電器①:ハイテック マルチチャージャー X2 AC PLUS 250
充電器②:マッチモアハイブリッドAC / DCバランスチャージャー
放電器:G-FORCE GD200ディスチャージャー

バッテリーサンプルは1年程度しか使用していない中古2本、使用は40回弱。

・結果

1本目

やはり始めはLipoの方が高いのですが、圧倒的に差がつくのはせいぜい6秒間ほど。
その後もLipoの方が0.065V高く、81秒の時点で逆転、Lifeが0.085V高くなります。
3分レースで考えると恩恵は無いように感じます。5分でも同じかな?

補助線つけてみたけどよくわかんないですね
2本目

2本目はLipo、Lifeどちらもほぼ同じグラフとなってしまいました。
15秒の時点で0.005Vの差でLipoの方が高くなっており、終始そんな感じ、ほんとにわずかな差となっていました。

・結論

充電終了直後はLife約7.1Vに対してLipo約8.2Vと1V以上の差があり、ずいぶんアドバンテージがあるように見えますが、5秒経過で0.4V程、10秒時点では0.06V程の差となります。
もしかしたらスタートですげえ勢いがつくかもしれませんが、そこまで持たず、グリッドつくまでにおさまってしまうんじゃないかなあ、という気がします。

4.4A充電ではLipoもLifeもあんまり変わらない。

ということでまとめたいと思います。

・終わりに

リポモードでの充電は、バッテリーに負担がかかるのでバランスが崩れる、そして元に戻らない、戻ってもバランスが崩れやすくなる、という話しを聞きました。

結果として、今回は特にバランスが崩れるようなことはありませんでした。
これも現場で聞いた都市伝説的な伝聞なので不確実な話しですが、2Cで充電している限りバランスが大きく崩れることはないようです。
しかしリポ2Cで充電したところで大したアドバンテージは無かったので、あまりやる意味はないのかな、と思います。

じゃあ4Cやそれ以上は?となると、今度こそ本当にバランスが崩れ戻らなくなる、らしいです。
実際に試してみればいいのですが、バッテリー高いのでちょっと…
LF2200って安くても1本7000円以上するし…

尚、リフェバッテリーをリポモードで充電するとバッテリーが壊れ、発火することがあります。絶対にやらないでください。

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