BT-01をいじってるとどうしてもグリップを抜かなければ、ってシチュエーションがあります。
でもいじる場所が少ないんで、どうしたもんか、ってあらためて研究したんでその結果を書いておきます。
・バネ
一般的なダンパーバネ(コイルスプリング)の動きを、他の要素を一切考えずにバネのみの動きで言うと
「硬いバネの方がタイヤを押し付ける力が強くなるのでグリップは良くなる」
ってことになります。
タイヤについては「F=μW」て式があって、W=輪加重なんで、加重がかかればかかるほどF(摩擦力)は上がり、理屈的にはグリップが良くなります。
「じゃあフロントバネ硬くすれば超曲がるんじゃね?0P440の白バネとか使えば超小回り効いて次のタミグラいただきじゃね?」
と思いがちですがそうはいかないのは皆さん実感してる通りです。

タミヤ ホップアップオプションズ No 440 オンロード仕様ハードスプリング 53440
例外的な動き、要素がいっぱいあります。
でも基本的には理屈の通り動くことも多いんで、考え方としては「グリップを抜く為にスプリンクを柔らかくする」ってのはいいんじゃないでしょうか?
・ダンパー角度
例えばダンパーを垂直に取り付けた際のバネの硬さが20N/cmだった場合、ダンパーを45度に寝かせると理屈的には10N/cmに、半分になります。計算式は多分幾何とか出てくる。
「そんなに柔らかくなってるか?」って言われるとどうだろうか、って感じはします。まあ垂直と45度のダンパー角度選べるシャシとか無いて調べられないけど。
でも寝かせると柔らかくなる、ってのは理屈的には確かです。
グリップを抜く為にダンパーを寝かす、ていうのはいいんじゃないでしょうか?
ちょっと話変わるけど、良く言われる「寝かせると奥で踏ん張る」論。
これいまいち眉唾だったんで調べてみました。あんまり体感したことないんで。
まず、一般的なコイルスプリングは「F=KX」(Kはバネ定数、Xは変位)という、力を2倍加えると伸び/縮みも2倍になる、っていう法則に乗っ取って動いてます。

バネの硬さが半分になると、同じを加えても2倍伸び/縮みします。
この比例のきれいな動きは、バネ業界では「線形」というらしいです。
でも自動車用(実車)のコイルスプリングってある程度以上縮もうとした場合、縮むに従って縮むことに対して抵抗が出るみたい。硬くなるの。
これはバネ屋さんや自動車屋さんがあえてこういう作りをしてるみたい。まあそうしないと底突きしちゃう。
たから「寝かせると柔らかくなって縮み量が増えるんで、縮みきった結果バネが硬くなっていく」=「寝かせると奥で踏ん張る」てのは理屈的には正しいんじゃないかな。
ただ、実車ではそうでもラジコン用のコイルスプリングがそういう動きするか?て点についてはなんとも言えないんで一回測ってみるかなあ…・
てわけで、ラジコンについては本当に「奥で踏ん張る」論が正しいかどうかは不明です。
・終わりに
グリップを抜くためには、理屈だけ言うと、
「バネは柔らかくする」
「ダンパーを寝かす」
というのが良いみたいです。
でもこれって指針にはなるけど、実際はそう簡単にはいかないよねえ…